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2026年2月10日
法学部・久保田教授の共著論文が英文誌Ornithological Scienceに掲載されました。
本学法学部・久保田耕平教授の共著論文「Breeding habitat selection and conservation of the Grey Nightjar Caprimulgus jotaka in volcanic grasslands(火山性半自然草原におけるヨタカの繁殖地選択と保全)」が英文誌Ornithological Scienceに掲載され、2026年2月7日にJ-STAGE上でオンライン公開されましたので、お知らせします。この研究は、山梨県富士山科学研究所の研究員である水村春香博士を中心に実施され、希少鳥類であるヨタカの富士山麓における生息地選択の特性を解析したものです。日本には自然草原が少なく、ヨタカのような草原性鳥類の保全は急務であり、この研究は今後の保全活動に重要な示唆を与えるものです。
●論文タイトル
Breeding habitat selection and conservation of the Grey Nightjar Caprimulgus jotaka in volcanic grasslands(火山性半自然草原におけるヨタカの繁殖地選択と保全)
●掲載誌
Ornithological Science, 25(1): 57–67
●著者
水村春香(富士山科学研究所) researchmap
久保田耕平(平成国際大学)
樋口広芳(慶應義塾大学)
●要旨
ヨタカ科(Caprimulgidae)は夜行性の鳥類からなる科で,世界的に広く分布しているが,本科に属する種の約15%が保全上の懸念に直面している.ヨタカCaprimulgus jotakaは近年,日本において著しい個体数減少が報告されている.本研究では,活火山である富士山麓に分布する半自然草原において,ヨタカのなわばりおよび営巣地点の分布を調査した.これらの草原は希少種を含む高い生物多様性を支えているが,ヨタカの生態に関する情報はこれまでほとんど得られていなかった.なわばりは,疎林を伴う広大な草原において溶岩流上およびその周辺に主に分布しており,営巣地点は堆積地では確認されず,溶岩流によって形成された尾根部に限られた.営巣地は,非営巣地と比較して石礫サイズが大きく,裸地の割合が高く,中層(1–1.5 m)の植生被度が低いという特徴を示した.これらの結果は,火入れによって維持されている火山性の半自然草原がヨタカにとって,なわばり形成および営巣の双方に適した環境を提供していることを示唆している.日本各地に分布する半自然草原はしばしば活火山上に位置し,さまざまな管理手法によって維持されている.したがって,今後はこれら半自然草原における草原管理および地理的要因がヨタカの分布に与える影響を明らかにすることが,本種の保全にとって重要である.
●論文情報
https://www.jstage.jst.go.jp/article/osj/25/1/25_57/_article/-char/ja
